渓斎英泉 浮世絵美人画「両国夕涼之図(額入り)」

40,700(税込)

遺珠刊行会「名品おんな十二姿」

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000000000096
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渓斎英泉 浮世絵美人画「両国夕涼之図(額入り)」

渓斎英泉 浮世絵美人画「両国夕涼之図(額入り)」の詳細

隅田川に面した樓上から、両国橋越しに、夜空に打ち上げる花火を眺める三人の妓女を、各一枚樓ずつに配した三枚続物の向かって右に当たる一枚である。

絵師英泉としては、かなり早い初期の作品で、姿態・描線・顔貌など、かれの師とされる菊山英山のスタイルにそっくりである。
後年のねっとりとした仇っぽさはまだ現れておらず、英山風の人形にも似た静的な優美さを承継している面が強い。

若い頃だけに描き込み方も密である。
人物や台の物、盃洗などはもとよりであるが、背景に花火見物に出た群衆の密集する両国橋を据え、さらにその橋脚の間から遠方の橋を望ませた構図の入念さなど、煩わしいまでに眼に映じてくる。

立って三味線のてんじんを捲き締めている女性は、場所柄からいって、付近の芸妓であろう。
袖口を平ぐけの紐で綴った着付けは、文化末文政初頭の服装の流行スタイルでこんなところに時世粧が見られてたのしい。

夏衣裳の縞柄、盃洗や盛り皿の染付けなどに用いた藍が、朱塗りの台に映える効果もよく達せられている。
裾前の赤い蹴出し画が絡んで、少しく見える白い素足の印象が目をひく。
人にも器物にも若い英泉の、これからの発展を秘めている感じのする作品である。

この商品の素材やサイズ

商品名渓斎英泉 浮世絵美人画「両国夕涼之図(額入り)」
材質和紙
サイズ縦36.3cm × 横24.6cm

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