一楽亭栄水 浮世絵美人画「鶴や内・陸奥(額入り)」

40,700(税込)

遺珠刊行会「名品おんな十二姿」

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000000000093
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一楽亭栄水 浮世絵美人画「鶴や内・陸奥(額入り)」

一楽亭 栄水 浮世絵美人画「鶴や内・陸奥(額入り)」の詳細

「つるやうち・みちのく」とよむ。
栄水の美人大首絵中でも、なめらかな動きを見せた秀逸作である。
歌麿が創業した美人大首絵の様式は、他派の栄之一門の人にも模倣者・追随者を出させた。

鳥高斎栄昌、礫川亭永理らが著名で佳作が多いが、これらと比肩する作を出した名手はこの一楽享栄水である。
栄之一派独特の、幅広い襟をうねらせた色気の漂う様式を相弟子同様に見せるが、栄水には、さらに今一つ、人物のポーズのバランスをことさらくずし、これにより画面にかなり厳しい動きを与えている所が、同門絵師と異なる最大の特色である。

この図にしても顔と体のうねりを、手に水平に持つ朱盃と対比させて強調し、なまめかしい実感を呼んでいる。
髪を結んだ白布は、髷のくずれない保護で、浴衣姿かと見れば湯上りの化粧後でもあろうか。
そう見ればほのかな官能美もただよってくる。

肩書きにある「鶴や」は、吉原遊廓内京町一丁目で総籬を構えた店の鶴屋市三郎で、「陸奥」はその抱え遊女。
かの女の名は寛政五年及び六年の吉原細見では筆頭から四枚目だが、同八年には三枚目に上がっているから、この頃の作品か。

栄水の丸屋文右衛門版のこの大首絵は、シリーズものの一つらしく、同版元でなお他に似た落款を有する作品として、「玉屋内志津賀」「兵庫屋内月岡」を知っており、また版元名は見当たらないが、よく似た様式の作品で「丁子屋雛鶴」を見ている。もう少しあるもののように思われる。

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商品名一楽亭 栄水 浮世絵美人画「鶴や内・陸奥(額入り)」
材質和紙
サイズ縦36.3cm × 横24.6cm

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